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真実と言う名の別れ(2)
「今から一年程昔の事なるか」
天帝は語り始めた。
一年前小惑星にもみたないスターチルドレン同士の衝突があった。
それはよくある事だったのだが、その日は違った。
互いにに出した火球がぶつかり地球へと落ちた。
地球に住む者には見えぬ光だが当たれば死ぬ。
大気に入り幾分小さくはなったがそれでも危険には違いなかった。
そして、その火球の落下地点に一家族がいた。
望遠鏡を覗き遥か遠くの星を眺める親子は幸せそのものだった。
だが、無残にも火球がその一家を襲い両親は他界、子どもは植物状態へとなった。
天帝の話はこうだった。
「その植物状態の子どもって」
「そう。みさとだ。みさとは体が眠ったまま魂だけが宇宙へと流され漂っていた」
そして天帝はこうも言った人間と共にいたいと願った事でみさとは体に戻ることが出来ると…しかし異例のためどうなるかは分からない。みさとがスターチルドレンとして過ごした一年を忘れる可能性もあるっと……
「決断するのは確かにみさとだ。だが、スターチルドレンでない以上そろそろ身が保たなくなり消えてしまう。」
天帝は今日1日考える時間を与えるから明日答えを出して欲しいと言った。
記憶が消えても生きるか、記憶をもったまま消えるか……それは急遽の選択だった。
アポロに亮と夏輝は部屋へと案内され別れた。
アルテミスに案内され部屋へと向かう未依と弥生、みさとは無言だった。
「みさと……私自身の意見としては消えてほしくないよ。でもこれはみさとが決めなきゃいけない事だからどちらを選んでも私達は納得するよ」
未依は辛そうに顔を歪めた。
弥生も同じ様に悲しそうな顔をしていた。
廊下から見える地球は青く美しく輝いていた。
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